愛され婚~契約妻ですが、御曹司に甘やかされてます~
「怖い……。奏多さん、歩けない」
足がすくんで、急に震えだした私を見て、彼は足を止めた。
「わかった。じゃあこうしないとね」
彼が言った直後に、私の身体はふわりと宙に浮いた。
「えっ」
私を抱き上げた彼の首に、とっさにしがみつく。
「君がいないと、お披露目する婚約者がいないことになる。突然で悪いのは承知してるけど、できたら俺に恥をかかせないでくれると有難い」
彼の言葉に返事ができない。
男性に抱きかかえられるのも、豪華客船に乗るのも初めての私は、いっぱいいっぱいの状態だ。
「いや……下ろして。重いでしょ?恥ずかしい。……無理、すべてが無理……っ。もういや。帰りたい」
彼に抱えられたまま入った船内は、眩しいほどのライトアップで、金色の装飾が壁一面に施されていた。
私は現実逃避するかのように、彼の胸に顔を埋めて、目をぎゅっと閉じた。
「いつもの勢いはどうしたの。顔を上げて、笑って」
そっと彼を見上げると、いつもと変わらない優しい笑顔がある。
「奏多さんと結婚するなんて……やっぱりとんでもないことだったんだわ。私みたいな庶民が、認められるはずないもの。場違いだって、追い返されるに決まってる」
ぼそぼそと、小さな声で彼に訴える。
足がすくんで、急に震えだした私を見て、彼は足を止めた。
「わかった。じゃあこうしないとね」
彼が言った直後に、私の身体はふわりと宙に浮いた。
「えっ」
私を抱き上げた彼の首に、とっさにしがみつく。
「君がいないと、お披露目する婚約者がいないことになる。突然で悪いのは承知してるけど、できたら俺に恥をかかせないでくれると有難い」
彼の言葉に返事ができない。
男性に抱きかかえられるのも、豪華客船に乗るのも初めての私は、いっぱいいっぱいの状態だ。
「いや……下ろして。重いでしょ?恥ずかしい。……無理、すべてが無理……っ。もういや。帰りたい」
彼に抱えられたまま入った船内は、眩しいほどのライトアップで、金色の装飾が壁一面に施されていた。
私は現実逃避するかのように、彼の胸に顔を埋めて、目をぎゅっと閉じた。
「いつもの勢いはどうしたの。顔を上げて、笑って」
そっと彼を見上げると、いつもと変わらない優しい笑顔がある。
「奏多さんと結婚するなんて……やっぱりとんでもないことだったんだわ。私みたいな庶民が、認められるはずないもの。場違いだって、追い返されるに決まってる」
ぼそぼそと、小さな声で彼に訴える。