1日10分、俺とハグをしよう
***
「じゃあ、補習あるやつサボったりすんなよ。
この教室でやるから他の奴らはさっさと帰れー」
帰りのHRにて、
私はゴクリと唾を飲み込んだ
麻美が補習のことを教えてくれてからもう数時間…
私、放課後が待ち遠しかったよ、とってもね
「サボったら課題プリント大量に出すから。な、藤堂」
「何で俺に言うの、せんせー」
チラリと隣を見る
夏服になった藤堂…はっきり言ってかっこいい
…って、いけないいけない…
浮かれすぎだ、私!
『いい?これはチャンスなんだからハグ以外で距離を縮めなさいよ!』
麻美はこう言ってたけど…出来るかなぁ
だって、朝早くの学校で藤堂と話して以来、
…あんまり話せてないし。
「…あ、」