1日10分、俺とハグをしよう


_____ガラッ




扉を開ける

ツンと独特な匂いがした



ゆっくりと中に入る


1番窓側のベッド、その脇にあるイス





「…いずみ?」




窓枠に腕を組んで顔を埋めてる1人の男子



名前を呼んでも反応しない…

でも、絶対泉だよ?


あのふわふわの髪の毛にこの匂い。



間違えないよ。




「……あ…」




ベッドの上にキラって光る粒


私、あれ見覚えあるよ



だって……いつも泉の右耳についてた…






「…もうそれ、いらねーから」


「っえ、」





突然聞こえた声にパッとふり返る


顔をずらして、私を見上げる泉





『自分がどれだけ最低な奴か、そのピアス見るたびに思い出しなよ』


「…って、奈々に言われてたんだけど」


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