1日10分、俺とハグをしよう
「…。」
奈々ちゃんが言ってたおまじないって、このことだったのね…
「…確かに、あんたって最低だもんね」
「もー…分かってるよ。ヘコむから言うなって」
ムッとする
眉を寄せて、口をとがらせて、…ちょっと可愛い、なんて。
「…ていうか、奈々のこと言ったって分かんないかー」
「分かるよ」
今さっきまで一緒にいたんだよ
それで、全部聞いちゃった。
「ちょっと待って」
「なに?」
「なに、じゃないでしょ。なんで知ってるわけ!?」
目を丸くしてガバッと起き上がる泉に少しだけ笑ってしまった
「…バイト先まで奈々ちゃんが会いにきたの。」
「な、にそれ最悪すぎ…」