人間複製機
ドアを開けて教室に入ると、陸人はすでに登校して来ていた。


あたしの姿を見て目を丸くしている。


「おはよう陸人」


普段よりも大人っぽい口調でそう声をかけると、陸人は緊張した様子を見せた。


「あ、あぁ……。なんか今日は印象が違うな」


ほんのりと頬を赤らめてそう言う陸人。


反応は上々だ。


「そう?」


「おはよー。あれ、マキ今日雰囲気違うね」


その声に振り向くとそこにはマナとナオが立っていた。


せっかく2人きりだったのにと、舌打ちしそうになってしまう。


「ありがとちょっとだけメークを変えてみたの」


「いいじゃん。すっごく大人っぽいよ」


マナがキャッキャとはしゃでそう言った。


「しかもそのリップって最新作のやつじゃない?」
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