人間複製機
思えばいつでもそうだった。


柚香はいつも真っ直ぐに俺を見てくれていた。


コソコソと隠れるように動いていたのは俺の方だった。


「そうだよな。そうしなきゃいけないんだよな」


マキの悪事はすべてバレてしまう。


けれど、みんなの力を借りなければもうマキを助けることもできないのだ。


俺はそう思い、柚香の意見に賛成したのだった。
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