愛しのエマ【完】

なぜならば

図書室は静かであり
誰も話をしない。
誰も話しかけてこない。

孤独が好きなのかと言われたら困るけど

もし
私が社食で食べたとしよう
すると
ファッションの話、映画の話、食べ物の話になり、合コンの話とかにもなる。

合コンは参加費がいる。

参加費をかけても
素敵な男性に出会う可能性は低い。

会社の仲間はほどんど自宅通勤。
みんな優しい。いい人達。
仲間意識が高い人達。

つまり
昼食を食べながら

合コンに誘われ
映画に誘われ
食事に誘われ

『奈緒ちゃんのネイル可愛い。どこのブランド?』

『ダイソー』

『奈緒ちゃん面白すぎるー』

正直に言っても冗談で終わる。

誘ってくれるのは嬉しい
本当に嬉しい。
付き合い悪いのは嫌だから
3回に1回は行くようにしている。

本音を言えば誘われたくない私。

自宅通勤の人とは違うのよ。
切実に生活が苦しいのよ。

いや
ただ単に
身の丈に合わない部屋を借りてる私が悪いのです。

だから誘われないように
私は本が好きな女の子って事にして

図書室に逃げます。

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