アウト*サイダー
馬鹿デカイ声に、豪快な笑い方。後ろからやって来て、無遠慮にリョウスケの肩に手を回したダイは、リョウスケ、ケイ、私の順に目を配らせ、やっと異変に……
「なんだよ、三人ともシケた面して? ま、いいや、リョウスケ借りてくぞ!」
ま、いいや、で片付けられて、何とも言えない顔になるケイと私。リョウスケは覆い被さるように乗っかられていたダイに、半ば強引に引きずられて行く。
「待てって、何で俺が?」
戸惑いながら、私達を心配そうにちらちらと振り返るリョウスケに、私は大丈夫だと首を横に振って伝えた。
「ん? だって、今日お前日直だろ? んでもって、俺は生物の森先生に雑用を頼まれた。それを日直に手伝わせる。ただ、それだけの事だ」
「ああ、なるほど……って、なるか!! 日直は関係ねぇよ!」
まぁまぁ、と宥められながら遠くなっていく二人の姿。残された私とケイは暫くそれを見送って、顔を合わせる。
「なんか、あれだね。高校生になったジャイ○ンとの○太みたいだったね」
「あの二人はいつもあんな感じ」
もう一度彼らの背中を目で追うと、お互いの肩に腕を回して仲良く行進していて笑う。馬鹿だな、て思いながら本当は少しだけ羨ましい。何か、女子にはない関係って感じがする。