シンシアリー
プロローグ
「うーーーんっ!」
「そうです。いきんで・・・その調子です公妃様・・・頭が見えてきましたよ。あともう少し・・・・・・」

公妃・カサンドラが最後の力をふりしぼっていきむと、赤ん坊がするりと出てきた。
途端に赤ん坊の元気な泣き声が室内に響く。
しかし赤ん坊を取り上げた医者の顔は、恐怖で真っ青になっていた―――。

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