ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
「物質が意識を持った瞬間に、それは命に変わった。それまでモノに過ぎなかった物がだよ。興味深い事だとは思わないかい?モノが意識を持った事がじゃないよ。ボクが心惹かれたのは、その過程なんだよ」
とグラスを持ち上げて見つめた所長の唇がフッと動いた。
「ボクはずっと考えてたんだ…。なんにもないところに突然ポッと生まれた初めての意識。その時、物質だったモノが初めて意識を持った時、一体それは何を思ったのか」
ハッと胸を突かれた。そんなこと考えた事もなかった。と、所長が遠く一点を見つめたまま続けた。
「太古の昔に遡ってそれを確かめるなんて事は出来ない。だけど、これからに懸ける事は出来るんだ。これからロボットという名の物質が、初めて感情という意識を持った時、聞いてみたいんだ。『一体初めに、何を思ったのか』ってね…」
と熱く語る所長。
(そんな事考えてたんですか…)
所長のセリフの奥には、大きな『ロマン』がある。
「いやいや、ちょっと語り過ぎちゃったかな。そろそろ帰ろうか」
と立ち上がって勘定を払い始める所長。
「そうそう、まだ不安に思ってるみたいだけど、進化したココロは必ず形にしてみせるよ。間違いないよ。このボクが言うんだからね」
とほろ酔い加減の所長が、ちょっとふらつきながら笑っていた。
とグラスを持ち上げて見つめた所長の唇がフッと動いた。
「ボクはずっと考えてたんだ…。なんにもないところに突然ポッと生まれた初めての意識。その時、物質だったモノが初めて意識を持った時、一体それは何を思ったのか」
ハッと胸を突かれた。そんなこと考えた事もなかった。と、所長が遠く一点を見つめたまま続けた。
「太古の昔に遡ってそれを確かめるなんて事は出来ない。だけど、これからに懸ける事は出来るんだ。これからロボットという名の物質が、初めて感情という意識を持った時、聞いてみたいんだ。『一体初めに、何を思ったのか』ってね…」
と熱く語る所長。
(そんな事考えてたんですか…)
所長のセリフの奥には、大きな『ロマン』がある。
「いやいや、ちょっと語り過ぎちゃったかな。そろそろ帰ろうか」
と立ち上がって勘定を払い始める所長。
「そうそう、まだ不安に思ってるみたいだけど、進化したココロは必ず形にしてみせるよ。間違いないよ。このボクが言うんだからね」
とほろ酔い加減の所長が、ちょっとふらつきながら笑っていた。