ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
 出店のテントに埋め尽くされた校舎前の大広場。手作りの看板や装飾に彩られたテントが並んだ中で大勢の若者たちが歓声を上げ、焼きそばや焼き鳥を焼く煙があちらこちらから立ち昇り、発電機の乾いたエンジン音がガーッと辺りに響き渡って、マッタク騒々しいったらありゃしない。

「賑わってるわねー」

「年に一度のお祭りだからね」

すでにデキ上がってる感じに頬を赤らめた学生たちもいて、ミライが離れないようにシッカリと腕を取って歩いて来ていた。前を行くクワンたちはもっとベッタリくっ付いて歩いてるけど。

「私好きよこういう雰囲気。どこかお店に入りましょうよ」

と興味津々のクワンと一緒に、とりあえずテントの一つに入って、焼き鳥やおでんをつまみながらお酒を味わった。
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