ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
「こんにちは。わたし北口広海。広い海って書いてヒロミ。ここの修士生なの。よろしくね」

と僕なんかそっちのけでさっさとミライに話しかける広海君。

「こちらこそ、よろしく。…」

と、会釈を交わした二人の間に訪れる沈黙。

「…」

いかにもバツの悪い無言の時間が流れる。と、その静けさを打ち破るかのように、突然入り口の扉がガチャッと開いた。

「お邪魔するぞ大沢君」

と教授が現れた!

「教授!」

どうしたんですか!普段なら定時でまっすぐ帰る筈なのに。しかも広海君が来たのを見計らったようなタイミングでっ。

(ま、まさか、教授が広海君をここへ呼び付けたんですかっ!)

訝しげに教授を見ると、してやったりの表情を返してくるじゃないか。

(ナニしてくれるんですか…)

面倒事を増やさないで下さいよ教授。と、中へ入って来た教授が机の前の椅子にドッカリと腰を下ろした。

「どんな感じだミライ君は。上手くこなして行けそうかな?」

と目をまん丸に見開いて聞いてくる教授。

「え、ええ、それはもう。覚えは早いですよ」

ロボットですからね。
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