探偵喫茶へようこそ



「あの、ここに三崎知由はいますか?」



施設に着き、近くにいた職員と思われる女性に声をかけた。



「失礼ですが、どちら様でしょうか?」



女性は二人に不審な目を向けた。



「知由の母です」


「父です」



そう言いながら、証拠となるものを見せる。



女性は二人が本当の知由の親であると判断した。



「そうでしたか。でも、知由ちゃんは先日、養子に……」



だが、残念そうに目を伏せた。



タイミングが悪く、知由は引き取られたあとだったのだ。



二人は信じられず、頭が真っ白になった。



「そ、んな……」


「どのお宅に引き取られたかは……」



洋一は今にも倒れそうな夢里を支え、躊躇いがちに聞いた。



「すみません、教えられません」



だが、女性はきっぱりと否定した。



「ですよね……わかりました、ありがとうございました」



そうして洋一は夢里と帰ろうとしたが、夢里は洋一の手を払った。

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