探偵喫茶へようこそ
信じられなかった。
施設に預けただけでも許せなかったのに。
知由が捨てられたと感じてしまうようなことをしたことに、怒りが抑えられなくなった。
「なんてことをしてくれたんですか!」
珍しく大声で、それは京子を脅かした。
「洋一くん……? 大きな声出して、どうしたの? 知由がびっくりするよ」
すると、窓辺で空を見ていたはずの夢里が、疲れきった顔で言った。
さすがの洋一も、夢里のフォローが出来ないくらい、動揺した。
京子もまた同じだ。
「夢里……? 知由はいないよ……?」
「何言ってるの? ちゃんといるよ、ほら」
そう言って夢里は一箇所を指さすが、そこに知由はいない。
夢里は脳内でそこに知由がいる、そう思っているのだ。
「そこまで追い詰められているのか……?」
「ごめんね、夢里……ごめんなさい……」
洋一は今までのように夢里に寄り添って、言葉をかけることが出来なかった。
そして、京子は自分がどれだけのことをしてしまったのかを感じ、何度も泣いて謝った。