探偵喫茶へようこそ



あの日のうちに、夢里は精神科に通うようになった。



そして、知由にはもう会えないとなんとか受け入れることが出来たのは、半年後だった。



「夢里、仕事再開して大丈夫か?」



受け入れたと言っても、まだ回復したわけではない。


だから、洋一は心配をやめられなかった。



「……大丈夫。だって、夢叶えないと。知由に会えないもん」



そう言って見せた笑顔は、どこかぎこちなかった。



「夢里は十分頑張ったよ?」



それを見て、夢里が無理していると感じた洋一は、ついそう言ってしまった。



「まだまだだよ。確かに、女優にはなったけど、主役になったわけじゃない。目標は、主演女優だから」



それは、まだ知由と会うことを諦めていないということを表していた。



「……無理すんなよ?」



だから、洋一はそれ以外かける言葉が思い浮かばなかった。



「うん。洋一くんもいるし、大丈夫」



そうして、夢郷未咲が復活した。

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