悪魔の囁きは溺愛の始まり
ニヤリとした蒼大さんが勝ち誇った顔を見せたので嫌な予感がしてきた。


「まあ仕事絡みで見たいなら、何軒かのお店は譲歩してやる。」

「あ、ありがとう。」

「その代わり、俺の意見も聞いてもらう。」

「わかった。」


何なのかは分からないが頷いておいた。

嫌な事は無理強いしないのは知っている。


「完全プライベートの旅行だ。」

「うん、わかった。でも何軒かのお店は探しておく。」

「ああ、付き合ってやる。俺にとっても今回のプロジェクトは大事だからな。」

「でしょ。」

「年末に行くから。」

「わかった。」


思わぬ旅行だが、いい案が浮かぶかもしれない。本場のお店を何軒か回れるチャンスだ。


「一花、海には行くから。」

「わかった。うちのコンドミニアムに泊まる?」

「うちの?あのマンションか。」

「うん、どうする?」

「止めとく。一花の親に見張られてる気になる。」

「はっ?」


見張られてる?
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