悪魔の囁きは溺愛の始まり
近づいてくる顔に目を閉じた。

唇が触れる感触に、蒼大さんの腰に腕を回せば、何度も落ちてくるキスに息が上がっていく。

蒼大さんも強く私を抱き締める。


「一花、ずっと傍にいて。」

「いるよ。」

「早く一緒に暮らしたい。」

「うん、そうだね。」


そう呟いていた。


「一花、本当?」

「うん。」


ぎゅっと抱き締められた。

蒼大さんが凄く喜んでいる姿に、私も嬉しくなってしまう。


「いつ?」

「ふふっ、一段落したら。」


いつもの口調に笑いが部屋に響いた。

幸せな時間を感じていた。

二人で過ごすこの時間を。
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