嫌いなアイツとの恋愛のやり方
昨日の弱っていた顔とは打って変わりキッチリと着こなしたスーツに映える端麗な顔立ちは横顔さえも非の打ち所がない。

そりゃ誰だってカッコイイって思っちゃうわよ。

こんな通勤姿、噂好きの女社員に見られでもしたら、私きっと呼び出しでも食らうかも。

「あ、あのさ… ちょっと離れて歩かない?」

「なんで?」

「なんで、って…… 」

貴方が目立つからですよ。って声を大にして言ってやりたい。

本人はそこまで自覚してなさそうだから、タチが悪いんだよな。
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