嫌いなアイツとの恋愛のやり方
カタカタカタッ とリズム良くタッピングする手の力はいつもより強めだ。

できる女風に見えるかもしれないが、決してそんな意味合いはない。

「莉子ちゃん、今日張り切ってるわね〜?」

出勤してからずっとこんな調子だと、そう思われても仕方のないことなのかもしれない。

ある意味、余計なことを考えたくないからか仕事が捗りそう。

さっき廊下ですれ違いざまに「今日はハンバーグが食べたい」だなんて耳元で囁かれた。

いじらしくも爽やかに立ち去った彼の後ろ姿が目に焼き付いて、手に力が入る。
< 97 / 156 >

この作品をシェア

pagetop