『来年の今日、同じ時間に、この場所で』
あれから
下校時間に亜子ちゃんとベンが一緒にいるのを見かけることが多くなっていった。



つきあったのかな…



なんか今更聞けないや。



今までベンに告白して来た子達の結果なんて
1度も聞いたこともないし、
今更聞くなんておかしいと思った。



でも、最近なんか
ベンが変わった気がする。



前よりも、女子と話すことも多くなったし
よく笑うようになった気がする。




ベンが笑いかけるのは
私だけだったのにな…






亜子ちゃんが
ベンのことを変えたのかな…?







「真凛!なにしてんの!」
バレー部の千賀子先輩が怒鳴った。


「すみません!」
壁に跳ね返ったボールが足元に転がった。


「真凛、最近ボッーとする事増えたよね。
3年差し置いてレギュラーになったのに
そんなことならメンバーから外すから」

「はい、すみません」


そんなつもりなかったのに、
先輩からの一喝は、かなりこたえた。


なんか凹むなぁ〜。

最近学校も、部活もツマラナイ。

どうしちゃったんだろう、私ってば。





もうすぐ3年生最後の県大会が始まる。
気持ち切り替えないと!




そして、また暑い夏が訪れる。
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