ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
「もう少し君の顔を近くで見れば…思い出すかも」

「!!?」

彼は私の頬を手を掛けた。

彼の熱い吐息が頬を掠める。このまま、キスでもされちゃいそうな恋人の距離。
鎮まったはずの鼓動が再び高鳴る。

彼は私の眼鏡を奪った。

ド近眼の私の目に映る彼の姿はぼんやりとして、顔の輪郭も曖昧になってしまった。

「・・・あ、あの…」

言葉を発する前に、彼は私の唇にそっと唇を寄せた。
彼の程よい肉厚の唇は心地よい感触で温かだった。
すぐさま、彼の唇は離れたけど、私の思考は完全にフリーズする。







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