誠の華−ヒルガオ−




翌日


「新八さーーーーーん!!!」


朝餉の刻、広間に顔を出した永倉に雪は抱き着いた。


「もう!心配したんだから!!三日も帰ってこないなんて…」



自分よりも頭一つ半分くはい小さな女子に叱られ、おかしくなった永倉は吹き出した。



そんな姿を見て不満だと言わんばかりに唇を尖らせる雪の頭をくしゃっと撫でた。



「悪いな、心配かけて。あー腹減った!三日ぶりの雪の飯、有り難く頂くぜ!!」



「新八さんたらしょうがないんだから。どうぞ、召し上がれ」



やっぱり雪の飯は世界で一番うまいな、なんて思いながらお味噌汁を飲んでいると俺と雪の間に一人の男が割り込んで来た。



「おはようございます、雪さん!!」


「はい、おはよう裕次郎」



元気よく挨拶をする裕次郎と呼ばれた男と対照的に冷めた返事をする雪。



待てよ、裕次郎?



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