内実コンブリオ
『よっし、ほんならさ、11時くらいに会社の最寄り駅に迎えに行くわ』

「……わかりました……お願いします」



半ば強引に丸め込まれた気がしないでもない。

終始、上機嫌で切られた携帯電話をポケットに入れ、洗濯物の詰まったかごをベランダへと運んだ。

干し終えて、他にすることもなくなり、ちょうどいい時間になったので、自分は上着を羽織り、自宅を出発した。

なんやかんや言っても、結局は浮かれ気味でいたのだった。

目的の方面へ向かう電車が、数分でホームに入ってきた。

乗り込むと、車内は暑すぎるくらいの暖房がかかっている。

温度差にくらっときたが、それもすぐに眠気に変わった。
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