内実コンブリオ
お店の引き戸を開ければ、カランコロンと可愛らしい呼び鈴が鳴る。
中には、焼き上がるのを待っているのだろうか、幾人かの人が一列に並んだ丸椅子に従って座っていた。
静かに座るおばあさん、如何にも初々しい雰囲気を醸すカップル。
それらの前を通り過ぎ、一人で焼く作業をしているおじさんの正面へと行く。
このおじさんが、一人でお店を切り盛りしているんだろうか。
「あの、すみません…」
「ちょっと待っててね。はい!番号札7番でお待ちの方!」
近距離で大声を出され、自分は少し驚き、肩を揺らした。
そして、立ち上がったおばあさんと店のおじさんのやり取りを耳で聞いていた。
「はい!お嬢さん、お待たせ。ご注文は?」