内実コンブリオ

そもそも、栗山くんとあいつが、今どういった関係でいるのかわからない。



「栗山くんは、あい…水川とはよく会ってるん?」



あぶない、あぶない。

水川のことを普段から心の中で「あいつ」と言っているから、危うく口に出してしまいそうになった。

自分は、少し冷や汗をかきながら、栗山くんを見た。

すると、栗山くんは首を横に振った。



「もう会ってないよ。中学の終わりには、あんまり付き合い無かったから」

「そ、そうだったんだ。仲良さそうに見えたのに」

「えっ、本当?仲は…良かったのかな…まあ、何でも言える仲では、あったかな」



何でも言えるだなんて。

それって、とても仲良しだと自分には、解釈できてしまう。

違うのだろうか。
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