笑いたい。
----次の日

朝早く来た私。

家には湿布がないし、だからといってこのままの状態で学校行けるわけないし、学校休むのはお母さんが許さない。

だから、保健室で1日過ごすことにした。

保健室の先生は朝早くはいないから、いない間に一番奥の目立たない、使わないベッドを使うために。

ガラッ

ドアを開けると敦先生がいた。

「なんで敦先生がいるんですか?」

そう言うと、私の死角に立っていた保健室の先生が嫌な顔をして、わたしをきつく睨みながら出ていった。

いま、最悪なことしたかも、私。

「えっとー、これは…。」

とまどってこっちを見る先生。

正直、かわいい。

「そっち系の関係ってことで自分の中で処理します。誰にも言わないので、安心してください。」

「いや、違いますよ?違うからね!」

本気なのか必死に言っててかわいい。

「クスッ」

あ、耐えきれずに笑っちゃった。

「なんで笑うんですか?」

あ、先生もつられて笑顔。

「そういえば、ほっぺたどうしたんですか?」

そう言われてとっさにほっぺたを隠した。

「湿布貼りますよ。そこの椅子に座ってください。」

断るのも、なんか悪い気がして、そのまま座った。

先生がキレイに切った湿布をほっぺたに貼った。

「ドジったわけじゃ、じゃなさそうですね。」

母の罵声が頭の中に響いた。

『あんたなんか、一生恨んでやるから。』

その瞬間、私の視界がどんどん悪くなって、目を閉じると大粒の涙が零れた。

「辛かったら、話してくださいね。」

大きな手で私の頭を撫でた。

とにかく聞いて欲しくて話した。全部。

「そうですか。今日は寝ててください。時間になったら起こしに来ますから。」

コクリとうなずく。

「あと今日は先生の家に泊まってください。」

「えっ…。」

「そーゆー話を聞いてしまった先生としては、あまり家に返したくないので。」

「はい…。」

それが、私と敦先生との仲を深めた出会いだった。

____花梨回想side end.
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