華麗なる国王の囚われ花嫁~若き絶対君主の一途な愛~


――翌日。

指定された通り、ナディと共に庭へと向かう。
エリスはすでに準備された椅子に腰掛け、優雅に庭の景色を侍女と楽しんでいた。

淡いピンクの、裾がふわりと広がったドレス。
レースもたっぷりと使われていて、かなり手が込んでいる。


「遅くなりました、エリス様」

別に遅刻したわけではないが、一応、謝りの言葉を掛ける。


「お待ちしておりましたわ、ソフィア様。さあ、こちらへお座りになって」



エリスは私を見てニコリと笑いながら、向かいの席に手を向けて座るよう促す。

椅子はお茶会を世話する使いの男が引き、私は言われた通りその椅子へと腰掛けた。



「今日はお天気がとても良く、いいお茶会日和となりましたわね。今日のために特別な茶葉と、この国でも美味しいと評判のお菓子を取り寄せましたの。それを楽しみつつ、ゆっくりと親睦を深めたいですわ」

「そこまでして頂いてとても感謝しております。そうですね、ぜひこの機会ですし、色々とお話ができればと私も思っております」


……なんて心にもないことを、無理矢理口角を上げた表情で発した。

なるべくなら早く終わりたい。
天気でも急変してくれたら、お開きになるのに。

視線を少し空の方向へと移し、怪しい雲がないかと確認したが、悲しいことに空は雲ひとつない快晴だった。

< 81 / 169 >

この作品をシェア

pagetop