ひとはだの効能
不審な人物ではないとアルにわからせたかったんだろう。もう少しアルに近づくよう「ほら、来いよ」と言いながら、男が香澄さんに向かって手を差し出す。
香澄さんが手を伸ばしかけたところで、思わずストップをかけた。
「まあ、アルも落ち着いたみたいだし、中に入りませんか? あなた、タニザキの開発部の方ですよね? お待ちしてました」
作り笑顔を貼りつけ、入り口のドアを開ける。
「遊馬さん、私もうちょっとアルと一緒にいます」
「ん、わかった。何かあったら言ってね」
二人に頭を下げ、莉乃ちゃんはテラス席に向かう。右手で店内を指し「どうぞ」と促すと、菅井という男は慌てて頭を下げた。
「ご挨拶が遅くなりました。私わたくし、タニザキの菅井と申します」
「岸川です。今日はよろしくお願いします」
「失礼します。本間」
「……あ、はい」
菅井さんは香澄さんの腰に手を添え、彼女を先に店内に入れると、その後に続いた。
香澄さんが手を伸ばしかけたところで、思わずストップをかけた。
「まあ、アルも落ち着いたみたいだし、中に入りませんか? あなた、タニザキの開発部の方ですよね? お待ちしてました」
作り笑顔を貼りつけ、入り口のドアを開ける。
「遊馬さん、私もうちょっとアルと一緒にいます」
「ん、わかった。何かあったら言ってね」
二人に頭を下げ、莉乃ちゃんはテラス席に向かう。右手で店内を指し「どうぞ」と促すと、菅井という男は慌てて頭を下げた。
「ご挨拶が遅くなりました。私わたくし、タニザキの菅井と申します」
「岸川です。今日はよろしくお願いします」
「失礼します。本間」
「……あ、はい」
菅井さんは香澄さんの腰に手を添え、彼女を先に店内に入れると、その後に続いた。