夢から醒めた夢
「……ほどほどにお願いします……」
「大丈夫。優しくするって」
そんな言葉と共に、私の身体に触れる。
優しくされてるのは分かっている。
乱暴にする訳じゃないし、傷つけられる訳でもない。
何より、すぐに快楽に溺れることになる。
私だって、こんなになるとは思わなかった。
最初から嫌悪感があった訳じゃないけど、好きでも嫌いでもなかった。
どうとも思っていなかったはずなのに。
いつの間に、こんなに好きになっていたのだろう。
彼の行動に恥ずかしさはあるけど、嫌だと思うことはない。
むしろ、私だってくっついていたかった。
彼が変わったと言うのなら、私だって変わった。
ここまで相手を求めることはなかった。
1度家に来た親には、
「あんたは男に興味がないのかと思っていた。そうじゃなくて安心したわ」
と、言われた。
1人と付き合ったあと、全然男の気配がなかったからだろう。