夢から醒めた夢
「1人足りなくなって、菜緒に急遽呼ばれたの。そうじゃなかったら行ってないよ」
「そうなんだ。じゃあ、俺は菜緒ちゃんに感謝しないといけないんだ。アレがなかったら、逢っていなかったかもだし」
「でも、お母さんたちの飲み会で逢っていたかもよ?」
「その時が初対面なら、手は出さないって。同僚の娘には、手を出せないでしょ」
それもそうだ。
私もそう思っていたから、安心していた部分もあったんだ。
「それでもたぶん、愛梨を好きになっていたと思うけどね」
油断も隙もあったものじゃない。
急にそんなことを言われるんだから。
「いつまでたっても初々しいね。だから、手放せないんだって」
そう言って、寝転んでいる私の上にまたがる。
「え?ちょっと、また?」
「今日は寝られないよ。さっき、そう言ったじゃん。めちゃくちゃにするって」