今日から家族になりまして。
嵐 〜空said〜



俺は一人、部屋でベッドに寝転がってぼーっとしていた。




「……夢か?」




一人ぽつんと呟く。




陽菜と……陽菜と話せた……。


陽菜が……俺に喋った……。


そして……「陽菜」と呼んでいいと……


本人から許可をもらえた……。


………………これは


大きすぎる進歩だ!!!




やった〜〜〜やったぞ!!!


嬉しすぎる!!


行動は早まってしまったが、吉と出てよかった!


陽菜……今度は俺が、陽菜を笑顔にさせたい。


俺が、あの時陽菜が助けた奴だってことは全く気づいてないみたいだけど


いつか、思い出してくれたらいいんだけどなぁ。


なーんて、んなちっせー時のこと、覚えてるわけねーか!


俺が未練たらしいだけだな。


……でも。


忘れるわけない。


誰も助けてくれなかったのに


陽菜だけが俺をかばって助けてくれたんだ。


あんなに嬉しかったことは、生まれて初めてだった。


これ以上ないってくらい嬉しかったんだ。


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