結論、保護欲高めの社長は甘い狼である。
ポツポツと冷たい雫が瞼に落ちてくる。いつもなら、また雷が鳴り始めたらどうしようと不安になるけれど、今はそれどころじゃない。
「っ、ちょっと待ってください、そんな──!」
『地位とかお金とか、だいたいのものは自分が努力すれば手に入れられるけど、人の気持ちだけはそうもいかないからね。ズルい手も使わせてもらう』
物申そうとした私に構わず、毅然とした声が放たれた。
葛城さんは、そうまでして私が欲しいというの? こんな卑怯な方法で手に入れたとして、本当に満足するのだろうか。
押し黙っていると、張り詰めた空気をわずかに緩めるような声色で彼が続ける。
『僕となら共通の趣味も楽しめるし、ゆくゆくは最高の生活を保証するよ。君の職場と協力することも約束するし、そうすればお互いに事業を拡大できる。メリットばかりで、すごく効率的だと思わない?』
「効率的……」
私の座右の銘のひとつとも言える言葉を口にされ、ほんの少しだけ心がぐらついた。
確かに、葛城さんを選べばいいことだらけだ。逆に、社長への想いを貫いた場合はどうだろう。
「っ、ちょっと待ってください、そんな──!」
『地位とかお金とか、だいたいのものは自分が努力すれば手に入れられるけど、人の気持ちだけはそうもいかないからね。ズルい手も使わせてもらう』
物申そうとした私に構わず、毅然とした声が放たれた。
葛城さんは、そうまでして私が欲しいというの? こんな卑怯な方法で手に入れたとして、本当に満足するのだろうか。
押し黙っていると、張り詰めた空気をわずかに緩めるような声色で彼が続ける。
『僕となら共通の趣味も楽しめるし、ゆくゆくは最高の生活を保証するよ。君の職場と協力することも約束するし、そうすればお互いに事業を拡大できる。メリットばかりで、すごく効率的だと思わない?』
「効率的……」
私の座右の銘のひとつとも言える言葉を口にされ、ほんの少しだけ心がぐらついた。
確かに、葛城さんを選べばいいことだらけだ。逆に、社長への想いを貫いた場合はどうだろう。