結論、保護欲高めの社長は甘い狼である。
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“七月二十日、午後六時に家に迎えに行く”
社長が残したメモに書かれていたのは、そのひとこと。それだけで、彼がしようとしてくれていることはなんとなく予想できた。
七月二十日は、私の二十八回目の誕生日だから。きっと社長はお祝いをしてくれるつもりなのだろう。
それもお父さん代わりなのだと思うと切ないけれど、この際難しいことは考えずに楽しんでしまうことにした。
社長とふたりで過ごすのは、これっきりにするつもりだから。彼への恋は諦めると決めたから、最後に素敵な思い出を作りたい。
風邪もだいぶ良くなり、誕生日当日の金曜日は気分良く仕事を終えた。
定時に上がり、帰宅すると急いで着替えてメイクをし、社長が来るのを待つ。幸い母と姉はいないから、いろいろと口出しされることもない。
……と言いつつ、袖がレースの白いブラウスにアンクルパンツを合わせたファッションは、紫乃お姉様に見立ててもらったけれど。
約束通りの六時に、家の前に車が停まるのが部屋から見え、ドキドキしながら外に出た。