彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
結局一番近いショッピングモールへ行くことに。
でも潤兄と一緒にいて洋服なんて見れるわけないよね?
お店に入るのも嫌がりそうだし、長時間待てるわけもなさそう。


「潤にぃ?いやならカフェにいてくれてもいいよ?」

「は?別に」


意外なことに嫌じゃないみたい?
でもせっかくだから男子目線で見てもらうのもいいかも?


一時間はたっぷり歩いて潤兄をさんざんひっぱりまわしてからやっとカフェ休憩。
女の子となら当たり前のことだけど、潤兄はぐったりしてる。


「桃。買い物っていつもこうなのか?」

「え?あーうん、普段はもっと見て回るけどね?」

「まじで?」


やっぱり、嫌だったんじゃないのかな?
すっかり疲れきってる潤兄。

ごめんね。
でも色々意見が聞けてなかなか普段は出来ない体験。
ちょっぴり満足な私。

私が試着したのもちゃんと見てくれてアドバイスまでしてくれた。
だからショップで素敵な彼氏ですねなんてお店の人に言われたけど、従兄弟ですっていうのも面倒でそのまま笑ってごまかした。


「今日はいい買い物が出来た。ありがとね」

「久しぶりに元気になったな、桃」


目の前で満足そうにコーヒーを飲む潤兄。

久しぶりにって。
もしかして気にして外に連れ出してくれたの?かな?


「潤にぃ。…ありがと」

「なんだよ、気持ち悪い。二回も言うな」


ハハ。潤兄ったら照れてる。

でも、ほんと潤兄が連れ出してくれてたからこうやって買い物をする気持ちにもなったんだよ?
だから心からのありがとう。


GWまであと少し。
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