彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
ゾロさんとむぎちゃさんはお茶を飲み終えると席を立った。


「じゃあ、またあとでね。女子会楽しんでね」

「二人でナンパすんなよー」


ちょっと。
楽しんでねって言ってくれてるのに、その返しはないでしょうキューブさん。
隣には彼女の雪姫さんだっているのに。


「してもいいけど、変なの持って帰ってこないでよ」


してもいいんですか?雪姫さん。
しかも変なのってなんですか…。
私には理解できません。


「とりあえずさ、うちの部屋でまったりしながら話しない?」


という雪姫さんの提案でお部屋に移動して女子会開始。


「備え付けのお茶ぐらいしかないけど」

「あ、お茶だったら私入れます」


お茶って言ってもティーパックだし誰が入れても一緒だけど、ここは年下の私が。


「やーん。モモちゃんやっぱりかわいい。持ち帰っちゃおうかしら」

「だから、ダメって雪姫。モモちゃんはみんなのだから」


ダメっていってくれたキューブさんの言ってることもおかしい気がするんですが。
ゲーム内でもリアルでも扱いはそう変わらないってことだけはわかった。


「どうぞ。あとこれお土産のお菓子です」


銘菓として全国的にも有名なスポンジの中にカスタードの入ったお菓子。
一つずつ箱に入ってるからみんなに渡すのにちょうどいいと思って選んで持ってきていた。
みんなに会ったときに渡すつもりだったけど、お茶うけにはちょうどいい。


「モモちゃん!いいお嫁さんになれるよ!ほんと!」

「こんな可愛い嫁だったら毎日早く帰って来るよねー」


二人は妄想タイムに入ったようで私は苦笑い。
ゲーム内だったら放置で他の事してるけど、さすがにこの場ではそんなことはできない。


「あーでも私料理できないですし…」

「えーなんか包丁で切っちゃった~とか言ってさー…」

「キャーなんかそれもいいよねー」


妄想にさらに拍車をかけてしまったようで。
でも二人はすごく楽しそう。
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