彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
まだ仕事が残っていると言って二次会を断り彼女を外で待つ。
もうほとんどの人が移動をしたはず、だけど彼女の姿はなかった。
そこに波崎がやってきてまだ彼女が店にいると言う。
案の定、見に行けば椅子に座り水の入ったコップを持つ彼女。
やっぱり飲み過ぎてる。
そんなに飲めないのに、なんだってそんなに……
そこでハッとなる。
その理由はきっと、俺だ。
彼女の気持ちに気づいていながら、いつだって自分の身勝手な想いだけのために彼女を繋ぎとめていた。
答えてあげられないのに、それでも彼女を手放すこともできない。
結果こうやって追い詰めて、どれだけつらい思いをしたのだろう。
もらった花束を波崎に渡すと「あとはよろしくお願いします」それだけ言って帰ってしまった。
波崎は色々と、たぶん俺の気持ちまでも気づいているんだろう。
彼女は車を事務所に置いたまま今日の送別会に参加していた。
だからそこまでは歩いてもらわなければいけない。
手を差し伸べてもその手を取ろうともせずに階段を上る彼女。
そんな姿にまたイライラする。
彼女に対してそれをぶつけるのは間違っている。
階段を登り切り、今度は間違いなく彼女の手を取ると事務所までゆっくりと歩いた。
酔って足元のおぼつかない彼女の歩調に合わせるように。
少しでも彼女と手を繋いで歩いていたくて。
彼女の車で家まで送り、部屋の前まで来た。
本当にこれで最後だという思いとともにもう一度彼女の淹れたコーヒーが飲みたかった。
コーヒーをいれてもらって、なぜか口から出てきたのは酒が飲み過ぎだという説教。
そして今後も仕事頑張ってほしいという上司としての純粋な願い。
あとは今日みたいに酒を飲み過ぎてほしくないというちょっとした言葉を添える程度のつもりだった。
その言葉に「そうならないように俺が見張ってればいい」と激しい口調で言う彼女。
守りたいはずの彼女をこんなにも傷つけて、こんなにも苦しめて、俺は何をしていたんだ。
目の前で涙を流しながらもそれをぬぐい無理やり笑顔を作った彼女。
もう、ムリだ。
そう思った瞬間目の前の彼女をきつく抱きしめていた。
口にできないこの想いが彼女に伝わるように。
「……ごめん」
ずっとそばにいてあげられなくて……
そしてコーヒーのお礼を言うとそのまま彼女の家を後にした。
もうほとんどの人が移動をしたはず、だけど彼女の姿はなかった。
そこに波崎がやってきてまだ彼女が店にいると言う。
案の定、見に行けば椅子に座り水の入ったコップを持つ彼女。
やっぱり飲み過ぎてる。
そんなに飲めないのに、なんだってそんなに……
そこでハッとなる。
その理由はきっと、俺だ。
彼女の気持ちに気づいていながら、いつだって自分の身勝手な想いだけのために彼女を繋ぎとめていた。
答えてあげられないのに、それでも彼女を手放すこともできない。
結果こうやって追い詰めて、どれだけつらい思いをしたのだろう。
もらった花束を波崎に渡すと「あとはよろしくお願いします」それだけ言って帰ってしまった。
波崎は色々と、たぶん俺の気持ちまでも気づいているんだろう。
彼女は車を事務所に置いたまま今日の送別会に参加していた。
だからそこまでは歩いてもらわなければいけない。
手を差し伸べてもその手を取ろうともせずに階段を上る彼女。
そんな姿にまたイライラする。
彼女に対してそれをぶつけるのは間違っている。
階段を登り切り、今度は間違いなく彼女の手を取ると事務所までゆっくりと歩いた。
酔って足元のおぼつかない彼女の歩調に合わせるように。
少しでも彼女と手を繋いで歩いていたくて。
彼女の車で家まで送り、部屋の前まで来た。
本当にこれで最後だという思いとともにもう一度彼女の淹れたコーヒーが飲みたかった。
コーヒーをいれてもらって、なぜか口から出てきたのは酒が飲み過ぎだという説教。
そして今後も仕事頑張ってほしいという上司としての純粋な願い。
あとは今日みたいに酒を飲み過ぎてほしくないというちょっとした言葉を添える程度のつもりだった。
その言葉に「そうならないように俺が見張ってればいい」と激しい口調で言う彼女。
守りたいはずの彼女をこんなにも傷つけて、こんなにも苦しめて、俺は何をしていたんだ。
目の前で涙を流しながらもそれをぬぐい無理やり笑顔を作った彼女。
もう、ムリだ。
そう思った瞬間目の前の彼女をきつく抱きしめていた。
口にできないこの想いが彼女に伝わるように。
「……ごめん」
ずっとそばにいてあげられなくて……
そしてコーヒーのお礼を言うとそのまま彼女の家を後にした。