彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
テーブルに並べられたのは私が好きなものばかりで。
お腹がすいている時って色々食べたくなるし、頼みすぎた?

まぁでも食べてる間はしゃべらなくてもいいし。
いや、でも黙々と食べてるってのもどうなの?

でも冷めちゃうし、お腹すいたし。
とりあえず、「いただきます」と言って手を合わせてから食べ始めた。



お気に入りのだしまき卵。
んーやっぱりすごくおいしい。
おいしくて、ついつい口元が緩んでしまう。


「天ヶ瀬さんて、」


急に話しかけられて緩んだ顔のまま顔を上げると主任は言葉を続けた。


「本当においしそうに食べますね」


え?私、そんなにガツガツしてた?
いや、お腹は確かにすいてたけど。
うわ。すごい恥ずかしい。

でも、でもね。


「主任はおいしいもの食べると幸せな気持ちになりませんか?」

「まぁ、そうですね」


だっておいしいんだもん。

そういえば。朔也さんのレストランで主任どんな風に食べてたっけ?
食べるのに夢中でまったく覚えてない。


こっそりと主任を観察してみる。
その間に主任が口にしたのはビールだけ。

こんなに忙しいんだから少しは栄養のあるもの食べないといけないんじゃないのかな?
ていうか、普段ってご飯どうしてるんだろ。
急に心配になっておもいきって聞いてみる。


「あの、主任って普段ごはんどうしてるんですか?」

「タイミングがあえば食べてます」

「え?タイミング?ですか?」


いやいやいやいや。
普通お腹すくし、お腹すいたら食べるでしょ?
タイミングとかそういう問題じゃないと思うんだけど?


「まぁ適当に……」


こういう言い方をするって事はやっぱりまともなもの食べてないんだ。
だから朔也さんも心配するんだよね?
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