ケーキ屋の彼

おばあさんは、「いいわね〜」と、首をゆっくり縦に振っている。


「はい、すごく楽しみなんです」


「青春だねえ」


おばあさんは、どこか懐かしむように2人にそう言った。


きっと、おばあさんにも若き日々があり、こうやって友達同士で楽しんだのだろうと2人は思う。


「友達との時間は貴重だから、大事にするんだよ」


「はい、大事にします」


柑菜と櫻子は顔を見合わせて微笑みあった。


そのうち、電車は柑菜たちの目的の場所に着く。


その頃には、電車の中は同じく海に来る人で溢れていた。


「じゃあ、失礼します」


「じゃあねえ」


おばあさんに会釈をして、2人は電車降りた。
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