ケーキ屋の彼
「柑菜さんみたいに、本当にケーキが好きな人を見ると、パティシエとしてすごく嬉しい」
「それは……、はい、私もそう言ってもらえると嬉しいです」
『秋斗さんが作るケーキだから』なんて言葉を、柑菜は一瞬言葉にしそうになるも、さすがに秋斗に伝えるのはやめにした。
「あ、あそこかな?」
2人の目の前に見えてきた看板には、スーパーという文字書かれている。
車も出入りしているところを見ると、まさかの休日なんてことはなさそうだ。
「買うもののリストは……これだね」
秋斗はポケットから紙を取り出す。
カレーの材料や、おそらく明日の朝食に食べるであろう食材、花火やそれぞれが欲しいものが書かれている。
2人はショッピングカートを押しながら、材料を1つ1つカゴの中に入れた。
広々とした店内は、人々がすれ違うのも余裕で、ゆったりとした気持ちで買い物ができそうだ。
また、食材の種類も多く、外国産のものも多く取り扱っている。
「ここのスーパー、僕がフランスにいた頃に来ていたスーパーに似てる」
「秋斗さん、フランスにいたんですか?」
柑菜の知らない秋斗に、柑菜は興味を持った。