ケーキ屋の彼

「柑菜さんみたいに、本当にケーキが好きな人を見ると、パティシエとしてすごく嬉しい」


「それは……、はい、私もそう言ってもらえると嬉しいです」


『秋斗さんが作るケーキだから』なんて言葉を、柑菜は一瞬言葉にしそうになるも、さすがに秋斗に伝えるのはやめにした。


「あ、あそこかな?」


2人の目の前に見えてきた看板には、スーパーという文字書かれている。


車も出入りしているところを見ると、まさかの休日なんてことはなさそうだ。


「買うもののリストは……これだね」


秋斗はポケットから紙を取り出す。


カレーの材料や、おそらく明日の朝食に食べるであろう食材、花火やそれぞれが欲しいものが書かれている。


2人はショッピングカートを押しながら、材料を1つ1つカゴの中に入れた。


広々とした店内は、人々がすれ違うのも余裕で、ゆったりとした気持ちで買い物ができそうだ。


また、食材の種類も多く、外国産のものも多く取り扱っている。


「ここのスーパー、僕がフランスにいた頃に来ていたスーパーに似てる」


「秋斗さん、フランスにいたんですか?」


柑菜の知らない秋斗に、柑菜は興味を持った。
< 82 / 223 >

この作品をシェア

pagetop