夢を追え!!
まぁ、変更くらいはいつでも効くだろう。
では2つ目と、何かを言いかけた二木先輩も無視して口を開く。
「練習はなしと言われましたが、あくまで“全体練習”は、なしと言うことですよね。個人練習や自主練はやってもいいですよね」
「好きにすれば?」
「分かりました。すみません、足を止めさせてしまって」
聞きたいことは聞けた。塞いでいた出入口を譲るように退くと、先輩たちは不振そうに目を向けて来たけど、足早に部室を出ていってしまった。
残されたのはマネージャーと、1年、そして新キャプテンの二木先輩だけ。
二木先輩は急に居心地が悪くなったのか、慌ててスポーツバッグを手に取った。
「キャプテン」
「な、なに」
「グランドの使用許可、オレが代わりに取ってきていいですか。練習場所は確保したいんで」
「…好きにしたらいいよ。じゃ、おつかれ」
二木先輩は逃げるように部室を出ていってしまった。