夢を追え!!
青羽side

さてさて、あのすれ違い兄妹はどうしたことやら。

昔から、兄妹になったときから、すれ違って、すれ違って。

でも、お互いが大切なことは変わりないから、いいかなんて思ってるけど。

店の裏から入って、住居スペースへ。

「直矢、雪兎ー?」

まだ起きてな…。

「珍し」

思わずそう口からこぼれた。

ソファーで寝落ちたらしい直矢。まぁ、それだけでも十分珍しいけど、直矢の腕の中に収まる雪兎。おまけにルトが雪兎の足元で丸まってた。

雪兎が添い寝を求めて来てた頃はよくこうやって寝てたけど、最近は滅多になかったのに。

「ゆき、起きて」

「ん…あお、にぃ」

「おはよ、ゆき。風邪引くよ」

かなり寝ぼけてるなぁ。

しばらくして目が覚めたらしいゆきは、急にビクッと体を震わせて飛び起きる。
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