地味OLはシンデレラ
「私、部長のこと苦手でした。いつも怒鳴ってて怖いし」
こうなったら、今思ってることをありのままに伝えよう。
今さら気持ちを隠すことなんて出来ない。

「でも、今まで知らなかった和真さんを知って、一緒にいると、ドキドキするし、焦るし、安心するし、楽しいし、もっと側にいてほしいって思います。そう思いますけど、やっぱり自分に自信がなくて…」

こんな告白初めてで、恥ずかしすぎてどうしたらいいのかわからない。
身体は熱いし、きっと顔は真っ赤になってるはず。
そんな私を和真さんは嬉しそうに見ている。

「もう黙れ」

和真さんは優しい笑みを浮かべて、そっと唇を重ねた。
全身が甘くてとろけそうな感覚になる。
意識はふわふわし始める。
ファーストキスは少し苦いビールの味がした。
二度目のキスは、角度を変えて甘い味がした。
何度も繰り返され、持っていたバッグがドサッと下に落ちた。
もうなんにも考えられない。

私は和真さんに身を委ねた。


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