セカンド・ラブをあなたと
映画を観ることにして、映画館併設のショッピングモールへ行った。
まず、服。ゆっくり選ぶ状況ではなかったので、何度か買ったことのあるお店に入った。
ゆっくり選ぶ気はないんだけど、やっぱりいろいろ見てしまう。
翔さんが「こんなのは?」とハンガーを差し出してくる。水色のワンピース。
「キレイな色ね。でも、かわいすぎない?」
「デートなんだから、かわいいの着てよ」
そう言われるとうれしくなって、いそいそと試着する。
自分だけだとかわいすぎて選ばないと思うけど、推してくれるとこれもありかな。
デコルテのラインがとてもきれいで気に入ってしまっている。
「似合ってる」
包帯に湿布に絆創膏なんですけど…でも、翔さんがそう言ってくれるのなら。
「ありがと。じゃあ、これにする」
店員さんにそのまま着て帰る旨を伝える。
「買ってあげる」
「いいよ、自分で買うよ」
「甘やかしたいんだよ。鈴音ちゃん、今日たいへんだったんだから、これくらいさ」
翔さんに甘えたいと思ったのはこういう意味ではなかったんだけど、甘やかされる心地よさ。心の中で「いつかお返しするからね」と思いながらお礼を言った。
「ありがとう」
中崎さんと話したのが何時間か前なんて思えなくなっていた。
後味の悪さがだいぶ吹っ切れていた。
まず、服。ゆっくり選ぶ状況ではなかったので、何度か買ったことのあるお店に入った。
ゆっくり選ぶ気はないんだけど、やっぱりいろいろ見てしまう。
翔さんが「こんなのは?」とハンガーを差し出してくる。水色のワンピース。
「キレイな色ね。でも、かわいすぎない?」
「デートなんだから、かわいいの着てよ」
そう言われるとうれしくなって、いそいそと試着する。
自分だけだとかわいすぎて選ばないと思うけど、推してくれるとこれもありかな。
デコルテのラインがとてもきれいで気に入ってしまっている。
「似合ってる」
包帯に湿布に絆創膏なんですけど…でも、翔さんがそう言ってくれるのなら。
「ありがと。じゃあ、これにする」
店員さんにそのまま着て帰る旨を伝える。
「買ってあげる」
「いいよ、自分で買うよ」
「甘やかしたいんだよ。鈴音ちゃん、今日たいへんだったんだから、これくらいさ」
翔さんに甘えたいと思ったのはこういう意味ではなかったんだけど、甘やかされる心地よさ。心の中で「いつかお返しするからね」と思いながらお礼を言った。
「ありがとう」
中崎さんと話したのが何時間か前なんて思えなくなっていた。
後味の悪さがだいぶ吹っ切れていた。