君を愛していいのは俺だけ
「これから仁香ちゃんの家で飲みなおそうよ」
「私の家!? ダメダメ、散らかってるもん」
滝澤さんを見ると、可もなく不可もないと言いたげな表情だ。ここは遠慮してくれたら、断りやすいのになぁ。
「飲みたいなら、滝澤さんと行ってきたら?」
「仁香ちゃんの家がいい」
「……わかったよ、もう」
キラキラした瞳で見つめられて、折れてしまった。
それに、滝澤さんとじゃ嫌だと言われているようで、彼の立場もあるし……。
千駄ヶ谷駅を出ると、桃子ちゃんは私の腕を引っ張って、コンビニへ入っていく。
「仁香ちゃん、無理なお願いをしてごめんね」
「いいけど、どうしたの? 帰りたくない理由でもあるの?」
「……協力してほしいんだ。滝澤さんと少しでも一緒にいたかったの」
桃子ちゃんの告白に驚くと、追いついた滝澤さんが不思議そうに私を見た。