君を愛していいのは俺だけ

 それから一週間後。
 長崎出張が終わってから、ずっと部内で話し合ってきた企画について会議が始まった。

 販売促進のために、学生に人気のあるブランドだけピックアップして、期間限定の別サイトを立ち上げてみるのはどうかなど、新しい顧客の獲得にも繋げる意見を出し合う。
 服を買うだけではなく、アパレル業やSUNRISERにも興味を持ってもらえるようなものにしようと方向性が決まり、約一時間の会議が終わった。


「社長。お疲れ様です」
「お疲れ様。……あ、秋吉さんちょっといい?」

 会議室を出ると、彼が立っていた。同席した先輩方に挨拶を返す彼は、私を見つけるなり、声をかけてきた。


「はい、どうされましたか?」

 彼と話せるのはしばらく先だと思っていたから、鼓動がトクントクンと動き出す。


「この前の出張の件で、聞きたいことがあって」

 そう言うと、彼は空室になったばかりの会議室に入った。


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