君を愛していいのは俺だけ

 十分ほど経ってから、大体のメンバーが集まったところで宴会が始まった。
 陽太くんの隣には、サイトデザインで尽力してくれた女性社員が座っている。彼女も周防会のひとりだったはず。


 私の隣には、社長室の男性社員やWEBチームの女性が座っていて、日頃あまり話せない分楽しく盛り上がった。
 でも、やっぱり陽太くんと話したくて、時折周りの目を盗んで様子を窺うけれど、彼は彼でとても楽しそうにしていた。

 社の集まりなんだから、私情を持ち込むべきじゃないのかもしれないけど、昨夜のメッセージを思い返すと期待してしまう。
 陽太くんも私と話すのを楽しみにしてるって言っていたし、その機会があるのだろうと思っていて……。


「秋吉さん」
「佐久間さん、お疲れ様です」
「こちらこそいつもありがとうございます。ところで、ちょっと席を変わってもらえますか?」

 店員に追加注文をしに行ったついでに、彼は私の席に立ち寄って、離席するよう促した。


< 200 / 431 >

この作品をシェア

pagetop