君を愛していいのは俺だけ

 見つめ合い、彼の七年間を瞳に探す。

 会えない間も私を想っていてくれたなんて、こんなに嬉しいことはない。
 私だけが片想いをしていたと思っていたのに……。


「仁香、お願いがあるんだけど」
「……なんですか?」
「俺にチャンスをくれないかな」

 ドキドキする鼓動が嬉しさで大きく跳ね、胸の奥が苦しくなるほどにきゅんと鳴る。
 見つめられて真っ赤になっている私の頬に、彼は手のひらを添えた。


「今日から俺だけを見ていてほしい。一カ月後、俺が仁香にふさわしいどうか、答えを聞かせて」
「陽太くん……」

 思いがけない彼の提案に戸惑いつつも、私は小さく頷いた。


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