【完】溺愛飛散注意報-貴方に溺れたい-
「未麻、帰り、一緒に帰ろうな」
「あ、はい!」
きゅうっと握られた手。
その手の温もりに、眩暈がしそうだ…。
それは、いつも思うこと。
なんで、せんぱいの傍はこんなにもこんなにも心地良いんだろう?
本当にここにこのままいてもいいの?
せんぱいの隣に私はいてもいいの?
深い傷を負っている私の胸の中には、いつも黒い染みのようなものがあって。
それを拭い切れずにもがいてる。
なのに、そんな私をせんぱいはとことん甘やかしてしまうから…。