【完】溺愛飛散注意報-貴方に溺れたい-
「か、え、り!帰りは、ちゃんと此処で薫せんぱいのこと待ってなさいよ?」
「もー。なんで皆して、私の事子ども扱いー?」
「それは……な、なんでもよ!薫せんぱいの言う事には素直に絶対服従してなってば」
「えー?それこそ、なんでよぉー。私にだって意見てものがさーぁー?」
「いいから。薫せんぱいにちゃんと守られてなって。いーい?これ、私からの絶対命令ね?!」
「んー…」
「ほら!分かりました、は?!」
「じゃあ、円香は、ちゃんと由井せんぱいに守られるんだよ?絶対だよ?」
「と、透せんぱいは関係ないでしょ!今は私のことより、自分の事だって」
しゅーっと顔の赤くなった円香を見て、私はにんまりしてしまう。
恋をしてるって感じの円香は、何時見ても本当に可愛らしい。
私も、そう…なれてるの、かな?
そう、なれてたらいいな…そんなことを考えながら、円香を席に戻してテキストに集中した。