過保護なドクターととろ甘同居
「あ、あと、何か料理に合うワインか何か、一緒に出してもらえますか」
そんな注文を耳にして、『え?』と思わず先生の顔を見ていた。
料理長さんが「かしこまりました」と席から立ち去っていく。
「先生、あの……車ですけど」
飲酒してしまったら、帰りの運転はどうするのだろう。
代行でも呼ぶのだろうか?
私の質問に、先生は笑みを浮かべた唇に手を当てる。
どこか意味深に見つめられて、トクトクと鼓動が速くなっていた。
「今日は帰らないつもりなんだが、ダメだったか?」
「えっ……」